SP概要
Overview of SP
HTMの入力に対する学習と推論は、空間プーリング(Spatial Pooling)と呼ばれるアルゴリズムによっておこなわれます。
空間プーリングを実行するHTMリージョンを空間プーラーと呼びます。図7の例でいうとデータ構造はSDRを4枚重ねたもので表すことができます。空間プーリングは、入力データとミニカラム間のフィードフォワード接続を学習します。
空間プーラー内のミニカラムにあるセルは、樹状突起(じゅじょうとっき/Dendrite)セグメント(Segment)を通じ、シナプス(Synapse)によって入力データと接続します。
シナプスは入力データと空間プーラーの情報を比較し、その結合度によって抑制をおこないます。抑制の結合度を示すしきい値は初期値ではランダムに設定されます。(図2ではステップ関数で示されています)
また、シナプスは入力データを、より多く空間プーラーに接続しようとします。これをブースティング(Boosting)とよびます。接続するシナプスの数は、任意のミニカラムが隣接するミニカラムに対してアクティブになる頻度によって決まります。(図2では一次関数で示されています)
ブースティング後、抑制値が高いミニカラムはアクティブな状態を保ち、それ以外のミニカラムは非アクティブな状態となります。
アクティブなミニカラムに接続したシナプスは永続値(parmanence)が上昇し、非アクティブなミニカラムに接続したシナプスは永続値が減少します。これにより接続から非接続に、その逆に変更されます。
まとめると空間プーリングは、入力データとミニカラム間の永続値を学習し、接続状態を更新します。
最終更新