TM 概要
Overview of TM
HTMのシーケンス学習と入力に対する予測は、一時記憶(Temporal Memory)アルゴリズムによっておこなわれます。
一時記憶を実行するHTMリージョンを時間プーラーと呼びます。空間プーラーと同様、図8の例でいうとデータ構造はSDRを4枚重ねたもので表すことができます。時間プーラーは同じリージョンのセル間の接続を学習します。
時間プーラー内のセルは、樹状突起セグメントを通じ、シナプスによってその他のセルと接続します。
一時記憶は学習後、2つのステップに分かれてアルゴリズムを実行します。
学習時、ミニカラムがはじめてのデータを参照する際、それらは予測にないためバースト(Burst)が発生します。つまり、ミニカラムのすべてのセルがそのシーケンスを学習しようとします。
学習後、ひとつめのステップが実行されます。バーストしたミニカラムでは、特定のセルのみがアクティブになります。
ふたつめのステップでは、特定のセルがアクティブになったと識別されると、次に発火する複数のセルが予測されます。
論文の図をみると分かりやすいので引用します。A→B→C→D→X→B→C→Yの順で学習したのち、Cを入力した時の予測をみてみましょう。
Cの入力時、一時記憶によってセルがシーケンスを学習しているため、Cの入力前がB’であればD’が予測されます。また、Cの入力前がB’’であればY’’が予測できます。
まとめると一時記憶は、HTMリージョンのセル間の接続の永続値を学習し、接続状態を更新します。そして、入力の次のシーケンスを予測します。
最終更新